I君が死んだ

中福祉事務所に行った際に、職員から「今朝、I君が一時保護所で亡くなった」と聞かされる。25歳だった。
I君とは5年ほど前から付き合いがあった。彼は知的障害を抱えており、それゆえか幼少時から父親や兄弟から虐待を受けていたという。施設で知り合った子と施設を飛び出して、一緒に生活しようとするが叶わず、2人で野宿生活になった。 I君は明るくお調子者で、約束をすっぽかされたりすることは多々あったが憎めないヤツだった。 一度は夜中2時に警察から電話があり、身柄引受けに行ったときは、玄関を出るや走り出し「出れて良かったぁ〜 今度コーヒーおごるね〜」と僕を一人置いて走り去っていったこともあった。 当然、未だにコーヒーはご馳走になっていない。もうコーヒーを請求することもできなくなってしまった。
葬式が金曜日に行われるので行ってこようと思う。